◇Wカップ閉会に際して◇

リンクアイコン追記へもどる ホームへ

韓日共催ワールドカップサッカ−大会閉会に際して

 世界のサッカーファン達と共に、熱狂と興奮の一体感を味わった。韓日共催ワールドカップサッカ−大会成功によって、新時代に向けた韓日友好の第一歩を踏み出したといえる。共催したホスト国が両国とも、決勝トーナメントに進出して、韓国はベスト4まで残る歴史的な勝利を残し、大いに盛り上がった。感動と感激の共催の大義を果たした。

 私は光州で開会式に出席しスペイン対スロヴェニア戦を観戦した。前夜祭は道庁前で両国の友好交流を深める、芸術公演が開かれ街はお祭り気分一色。開会式には、地元の重要無形文化財であるコサウムノリ(ソウルオリンピック開会式でも挙行)が披露された。網を使ったノリ(競技)は、韓国を代表する民俗伝統絵巻である。韓国がスペインを、光州での準決勝で破ることになるとは、その時夢にも思わなかった。スペインを破り躍進する姿は、世界に韓国ありと誇らしげに語られ、会場を埋め尽くしたサポーターらの声援は、民族の壁を越えて生まれた、一体感と絆を確認した瞬間であった。

 大邱での3位決定戦で同席した日本人記者らは、赤い悪魔と異名をとる、韓国サポーターと共に飛び跳ねながら「大・韓・民・国」コールを連呼し、一体いつ取材をするのかと思うほど熱心に応援していた。場内の熱い歓声は耳が痛くなるほどだった。帰りに大邱市内で乗ったタクシー運転手は「ワールドカップサッカーが終わったらこれから何を楽しみに生きてゆけばよいのか」などと言っていた。それほどまでに韓国人が大いに燃え、誇りを持って支えた大会であったといえる。

 大会終了日翌日の7月1日の月曜日が、韓国の公休日と決まったのは、その1週間前のこと。ベスト4進出を祝い、応援疲れをとってもらおうという政府の粋な計らいである。日本の或る都市にある「すぐやる課」でも、このように迅速な決定が実行されることはないだろう。このような出来ないようなことも、実行に移せるのが今の韓国の勢いを示しているようにも思える。韓国国民はこの日、ゆっくりと大会の余韻に浸り、家族団欒の中、明日からの英気を養っていたようだ。私自身はソウルで官庁と銀行の所用があったのだが、突然の休みということで大変、困ってしまったのだが....。

 帰りの機中で家族と応援に出掛けた在日2世、草加の韓浩雄氏と出会った。1960年大田で開かれた第1回国民体育大会に在日代表として、サッカーのゴールキーパーとして活躍した方である。当時、山には木がなく街は真っ暗で何も見えなかった韓国が、オリンピック、ワールドカップサッカ−大会を開催するまで発展したことが、誇らしく涙が止まらなかったという。急速に近代化し、洗練されていないと思っていた韓国が大きく変わり、韓国人サポーター達の応援は、海外に強い印象を与えており、日本を凌いでいるようにも思われたと韓国が、変わってきた喜びを感慨深く語ってくれた。

 家に帰ると日本の方々からおめでとうと、郵便とメールがどっさりと届いていた。それらを見ていると何故か自分の事のように喜びが沸き上がった。サッカーを知らなかった妻までがサッカー博士になり、めでたしめでたしで終わった。これで一段と韓日間は「一衣帯水」近くて近い国になったと思える。余韻が今だ冷めないのは、熱に浮かされているだけとは思いたくない。日本の大衆文化解放が進み、両国民の往来が盛んになり、お互いのハートを掴み確認したようだ。過去の歴史を乗り越え、韓日が真の意味でのパートナーになることを、祈らずにはいられない共催であった

東洋経済日報(2002.7.19)



2002ワールドカップ韓国代表試合結果
韓国:ポーランド  2:0 勝
韓国:アメリカ    1:1 引分け
韓国:ポルトガル  1:0 勝
韓国:イタリア    2:1 勝
韓国:スペイン   0:0 勝(PK)
韓国:ドイツ     0:1  負(準決勝)
韓国:トルコ     2:3 負(3,4決定戦)
結果4位

リンクアイコン追記へもどる ホームへ