◇光州ビエンナーレ◇
今年は元旦から光州ビエンナーレで明けたといっても過言ではない。そこでにわかビエンナーレ博士となるべく、筆者は勉強を始めた次第である。というのは、光州ビエンナーレ組織委員会からは名誉委員、わらび座光州ビエンナーレ記念公演団からは名誉団長の指名をうけ名誉漬けになった責任上、いや実は自分が好きで進んで自分の喜びのためである。 光州にビエンナーレを創設するについて、そのユニークな発想がよいではないか。哲学的で野心に満ちている。光州という土地の文化的凝集力であり、「アジアの自覚」という最適の地に遜色がないからである。「イデオロギーによる争いの終結に伴う、新たなる国際秩序の形成によって東南アジアは、新たなる文化と世界経済の中心として飛躍的に発展している。アジアは来るべき二十一世紀のために、新たなる文化の創出のための能力を蓄えていかなければならない。 光州ビエンナーレは、韓国の文化的首都光州の文化地域に位置する仲外公園を会場として催される。会場スペース総計九三、〇〇〇平方メートルは、新設の二棟の展示館、光州市立美術館と光州市立民俗博物館に別けられる。 アートの新たなるメッカとしてビエンナーレの他、回顧展をはじめとする様々なイベントを予定している。このアートフェスティバルは、韓国のユニークな伝統文化を、世界へと紹介する理想的な場となるであろう。・・・アジア、西ヨーロッパ、東ヨーロッパ、中東、アフリカ、北米、南米、韓国、そしてオセアニアの七つの地域を代表するコミッショナーより選ばれた一〇〇余名のアーティストはその斬新さ、オリジナリティーによって選ばれており、ビエンナーレは、予想不能であるが、調和可能な、近代テクノロジーと伝統の融合という未来のビジョンを予感させる。新鮮なビジョンと感性を有する若く野心的なアーティストにその焦点を当てているという点で、光州ビエンナーレはユニークであるといえる。」 |